Vol.45 マンマ・ミーア(2008年/アメリカ/東宝東和/108分) | ||||
■鑑賞日 | 2009.01.31(土) | ■劇場名 | シネマ太陽帯広 | |
■作品データ | ||||
■監督 | フィルダ・ロイド | |||
■キャスト | ドナ/メリル・ストリーブ、サム/ピアース・ブロスナン、ハリー/コリン・ファース、ビル/ステラン・スカルスガルド、ソフィ/アマンダ・セイフライド、スカイ/ドミニク・クーパー、ロージー/ジュリー・ウォルターズ、ターニャ/クリスティーン・バランスキー | |||
■ジャンル | ミュージカル(コメディ) | |||
■あらすじ |
20歳のソフィは、母ドナが切り盛りするギリシャの小さな島のホテルで、スカイと結婚式を挙げる準備を進めていた。花嫁付添人として親友のリサとアリが来てくれ、母の大親友ロージーとターニャも到着した。そして母には内緒だったが、ソフィが招待状を送った3人、ビルとハリーとサムも。ドナはシングルマザーで、ソフィは自分の父を知らずに育った。 だが、式に父親に出席してもらいたいと願っていた。 そこで、母親の日記から自分の出生の秘密を探り、日記に書かれていた3人の父親候補を、母親に内緒で招待したのだった。一目見れば自分の父は分かると思っていたのに、全然ピンと来ない。おまけに、母も彼らが来ていることに気付いてしまい、パニックに陥ってしまう。結局、本当の父親が分からないまま、結婚式が始まってしまう。 |
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■コメント |
ミュージカル映画の出来を左右する「音楽」。マンマ・ミーアは1970年代から1980年代にかけて活躍したABBAのヒット曲22曲で構成されている。新曲を書き下ろすのではなく、既存のヒット曲を並べてストーリーを構成するというスタイルを「ジュークボックスミュージカル」というのだそうである。映画化こそ初めてだが、1999年から舞台公演されており、世界中でロングランヒットを飛ばしているという(日本では「劇団四季」が上演)。私の世代にとっては馴染みのグループABBA。彼等の音楽とアラシックス世代の踊りがどんなコラボレーションを見せてくれるのか、考えてみると、少し怖い気もするが(笑)、前評判も高く、ミュージカルファンとしては観ておくべき一本である。 |
Vol.46 ベンジャミン・バトン 数奇な人生(2008年/アメリカ/ワーナー・ブラザース/167分) | ||||
■鑑賞日 | 2009.02.16(月) | ■劇場名 | シネマ太陽帯広 | |
■作品データ | ||||
■監督 | デヴィッド・フィンチャー | |||
■キャスト | ベンジャミン・バトン/ブラッド・ピット、デイジー/ケイト・ブランシェット、クイニー/タラジ・P・ヘンソン、トーマス・バトン/ジェイソン・フレミング、エリザベス・アボット/ティルダ・スウィントン、ガトー/イライアス・コティーズ、キャロライン/ジュリア・オーモンド、キャロライン・ボタン/ジョーアンナ・セイラー | |||
■ジャンル | ドラマ | |||
■あらすじ |
1918年、ニューオーリンズでひとりの男の子が産まれた。しかし、生まれながらにして80歳の老体で生まれた彼を恐れた父親はとある老人養護施設の前に置き去りにしてしまう。施設で働く女性クイニーの目に留まった彼はベンジャミンと名付けられるが、医者は長くは生きられないという。それでも彼は多くの愛情を受けながら育っていく。そしてまた彼の身体には不思議な変化起こってくる。成長するにつれ、髪は増え、皺が減り、曲がっていた腰や背筋も次第に真直ぐに伸びていくのだった。つまり、彼は年と共に若返っているのだった。施設で出会った少女デイジーとの運命的な再会と結婚、順風満帆に見えたベンジャミンの人生だったが、自分の子供が生まれるに及んで重大な決断を迫られることに‥。 |
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■コメント |
老人として生まれた子供が、成長するにつれ若返り、赤ん坊として死ぬ、そんな主人公ベンジャミンの生涯を描いたこの映画は、TVなどでも紹介されているので多くを語る必要はないだろう。死を間近に控えた老女にせがまれ、娘が日記を読むことでベンジャミンの生涯が明らかになっていく、という流れである。例えば、「シザー・ハンズ」や「タイタニック」「マディソン郡の橋」などと似たような手法である。目新しくはないなあ、と思っている内にショッキングなシーンを観ることになる。時を逆に刻む大時計、息子を戦争で失った時計職人が、愛する息子が生きて帰ってきて普通の生活歩む、そんな強い願望と戦争に対する怒りを込めて造られたものだった。勿論、それで息子が生還するはずもないのだが、子を思う親の心情や絶望感が痛いほど伝わってきたものである。映画評論家の淀川長始は「最初のシーンが肝心」といったが、この冒頭部は秀逸である。 |