50.武佐岳(道東山域/1005M) | ||
ふるさとの山に登りて幼き頃へタイムスリップもその変貌ぶりに驚く | ||
中標津出身の妻にとっては故郷の山「武佐岳」。その山に今回ようやく登る機会を得た。前日は標津岳の麓、養老牛温泉「ホテル大一」に宿泊。一泊13000円と値は張るが、お湯も料理も設備も最高で、リピーターが多いというのも頷ける。 翌朝、餅つきの音(昔ながらの杵と臼で餅をつく)に送られホテルを出発する。開陽台を過ぎ、武佐岳登山口の案内標識に導かれ登山口に着く。ここに入山帳がありトイレもある。ガイドではここが登山口だが、立派な林道が先に延びており、その道を1キロほど進むと林道分岐(ここが実質的な登山口)となり、ここに車を置き右側の林道に入る。多少荒れてはいるが、車が通行できる幅はあり、実際に極最近車が通ったと思われるタイヤ跡もある。全く静かな山道で、鈴の音だけが混交林の中に響いている。ほどなく前方にこじんまりとした小屋を見る。憩清荘である。安全登山を祈願し小屋の鐘を鳴らした後、左手に憩の沢を見ながら最初の急登に取り付く。やっと登山道らしくなってきたが、天気はガスっており、足元がなんとなくジメジメして滑りやすい。注意しながら登る。周囲は笹やダケカンバ、トドマツという植生だが、その中を笹が刈り掃われ整備された登山道が延びている。小屋の維持管理といい地元の人達の山に対する熱意が伝わってくる。二合目を過ぎ、コースが大きく右に折れるところで「林道・滝」との標識を見る。聞けば、ほとんど廃道となったクテクンベツ川コースとのこと。滝を見たさに降りてみようかとも思ったが帰りが辛そうなので止め、先を急ぐ。登山道が尾根上にあることを実感できるようになると、周囲にはハイマツやツツジが登場し、徐々に高山の雰囲気が出てくる。三合目は岩が露出し展望はすこぶるよさそうである。好天であれば雌阿寒岳や斜里岳を望むことができるという。ここで一息入れ再び急登移る。低山ながら結構ハードで、汗を拭きながら高度を稼ぐ。やがて薄っすらとピークらしき影が見えてきた。双耳峰のこの山、どうやら手前のピークらしい。コルまで上がると後はハイマツ帯の中、ゆるやかな登りで締めくくる。巨岩が鎮座する頂上には11時前に到着。女性グループ3人の先客が山話に花を咲かせている。ガスで全く眺望が得られないのは残念だが、「ま、こんな日もある」とあきらめの境地である。静子は「昔はこんなに山肌が露出していなかったのに‥」と話す。子供の時以来だから約40年、故郷の山の変貌に複雑な心境のようである。待てどもガスの晴れ上がる気配もなく、昼食の後、あきらめて下山を開始する。林道分岐まで1時間10分ほどを要したが、途中、笹原の中にウドを発見。少しだけ頂き故郷の山を後にした。 |
■山行年月 |
2002. 6.16(日) |
■天気 |
曇 |
■同行者 |
静子 |
■山行形態 |
無雪期登山 |
■コース(往路/帰路) |
武佐 |
↑ |
コースタイム | |
前日養老牛温泉宿泊 | |
地点分岐等 | 時間 |
林道分岐 | 9:15 |
憩清荘 | 9:35 |
三合目 | 10:25 |
山頂 | 10:55 |
所要時間 | 1:40 |
山頂 | 11:35 |
三合目 | 11:50 |
憩清荘 | 12:25 |
林道分岐 | 12:45 |
所要時間 | 1:10 |
総所要時間 | 2:50 |
18時00分自宅到着 |