コースタイム | |
地点分岐等 | 時間 |
除雪終点120p | 6:30 |
砂防ダム | 8:05 |
北西尾根570p | 8:50 |
1155コブ | 11:10 |
所要時間 | 4:40 |
1155コブ | 11:45 |
樹林帯630p | 12:20 13:10 |
北西尾根570p | 13:15 |
砂防ダム | 13:25 |
除雪終点120p | 14:05 |
所要時間 | 2:20 |
117.海別岳(知床山域/1419M) | ||
波打つ固いバーンとホワイトアウトには勝てずCo1155から撤退 | ||
海別岳への登山口となる朱円Co194pまで車が入れるとの情報を入手。天候にイマイチ不安はあるものの、斜里目指して深夜に車を飛ばす。朱円で国道と別れ直線的に山へ向かう。Co120付近の丁字路を右へハンドルを切った途端、目の前には雪の山が出現する。流石の四駆でも突破は難しい。「え〜っ、嘘でしょう」と嘆いてみるも現実は変わらない。どうやら除雪後の降雪が吹き溜まった様だ。腹を決め早速準備に取り掛かる。その間にも車が続々到着する。皆、先まで車が入れると思っていたらしく戸惑っている様子がアリアリ。ちょっとした喧噪を尻目に先行パーティの後につづく。林道を行かずに直線的に東のCo197丘陵地に向かう。そこを越え牧草地(たぶん)を上がるとようやくCo194のT字路北で、ここまで30分近くを要してしまう。先行パーティはここからそのまま東進するようだが、私達は海別川沿いのノーマルルートに向かう。細い流れを2つ越えると見覚えのある林道で、ヤレヤレと思った途端に景色が露出オーバーなことに気づく。「あれっ!サングラスがない‥」。慌ててポケットやザックの中を探すも見つからない。途中、何度かGPSでルートチェックしたのだが、その際液晶が見難いのでサングラスを外したことがあった。「おそらくあの時だなあ」などと当たりをつけるも戻って探すほどの近間でもない。帰りに探すことにし、少々オーバーだがゴーグル代用で先を急ぐことにする。前年よりは2週間ほど早い海別だが、林道付近の雪質は断然よく、帰りの滑りも楽しそうである。砂防ダムを過ぎると海別川がやや南へ曲がる。ほどなく左手に緩やかで浅い沢地形が広がる。前年は見逃したが、ここから尾根に取付く。勿論、今回もハッキリとしたトレースがある。高度差にして100メートルほど。登りきったところが北西尾根Co570p付近で、いきなりSM(といってもアチラのほうではありません)の幅広トレースに出くわす。スノーモービルの乗り入れに関しては賛否両論・議論噴出のことは承知している。スキーヤー同様、SM愛好家にとっても樹林帯を快適に走るのは気分がいいことだろう。が、自然へのダメージ、自然との共生、自然への優しさということを考えるとやはり賛成しかねる。災害救助等、緊急避難的な運転は別として、乗り入れは原則として林道などに限定すべきではないだろうか。複雑な気持ちで登山ルートと軌を一にするSMのトレースを辿る。高度を上げるにつれ海別岳の上部が樹間から見えてくる。しかし、ガスに覆われて稜線や頂上を目にすることは出来ない。樹林帯を抜け出しても天気好転の兆しはなく、右手の小海別岳がかろうじて見えている程度である。尾根ルートを辿った先行パーティの姿が少し前方に確認できるので淡々と後を追う。雪面が徐々に固くなり、所々にハイマツの群落なども見られるようになってきた。Co760付近でようやく先行パーティに追いつくが、彼らはここでスキーアイゼンを履く。小休止の後、登高を再開するも固いバーンでシールの威力が半減し、スキーがズルズルと滑り出す。出来るだけ、シール全体を雪面にフラットに押し付けようとするのだが、波打つ雪面では上手くいかない。私達に比べ、スキーアイゼン組みは確実に雪面を捉えていることが遠目にも明確で、当然ながら間隔があいてしまう。高度を上げるにつれ小雪が舞いだし、弱いながら風も出てきた。視界も20〜30メートルまで低下、先行パーティがボンヤリと見える程度である。それでもなんとかCo1155コブまで上がる。ここで小休止をかねて30分ほど天候回復を待つも、ほとんどホワイトアウト状態まで悪化してしまう。準備は万全だが、事ここに至っては無理は禁物である。そそくさと撤退を決める。ちなみに、先行パーティは勿論、後続パーティや単独登山者も同様の判断だった。 ホワイトアウトの中、コンパスで方向を確認の後1155コブの北側を回りこむ感じで滑降を開始する。視界不良、波打つ固い雪面、随所に顔を出すハイマツ‥、下降も一苦労である。相棒など何度転倒したものか。それでもCo700付近まで下がると視界は一気に開けてくる。大きく湾曲する海岸線と、遥か沖合いに流氷を残すオホーツク海が眼前に展開される。同時にハイマツも疎らになり、雪質も良くなる。樹林帯に入ると傾斜は緩み雪質は更に良くなる。スキー苦手の相棒でも「楽しい〜」を連発するほどである。時間も早いので途中で食事をする。穏やかな陽射しと静かな白い森、マイナスイオンに満ちた豊かな世界である。こんな瞬間が幸せを実感出来るといったら大袈裟だろうか‥。 昼食の後、浅い沢形を滑り降り林道に出る。予想通り快適な滑りで往路を辿るも、サングラスは見つからず残念!。 登頂を果たせずクヤシイ気持ちは否めないが、山は逃げるわけでなしまたチャンスはあるだろうと自らを慰めつつ登山口を後にする。 |
■山行年月 |
2005.03.27(日) |
■天気 |
曇のち雪 |
■同行者 |
静子 |
■山行形態 |
積雪期登山 |
■コース(往路/帰路) |
海別川・北西尾根 |
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