コースタイム | |
地点分岐等 | 時間 |
日勝峠6合目P | 8:10 |
北尾根取付 | 8:50 |
東ピーク | 11:00 |
頂上 | 11:15 |
所要時間 | 3:05 |
頂上 | 11:20 |
東ピーク | 11:25 12:00 |
北尾根取付 | 12:35 |
日勝峠6合目P | 13:05 |
所要時間 | 1:45 |
129.上滝山(北日高/1314.3M) | ||
マイナーエリアも上部はパウダーの快適斜面で気分良くシュプール描く | ||
上滝山は沙流岳から西に伸びる尾根末端に位置するピークである。頂上部は双耳峰を形成しており、三角点は西側のピークにある。ただし、標高は東側のそれの方が20メートル弱高い。地形図にその名は記されているものの、地味なこの山を選んだのには訳があった。山に登るのに理由は必要ないが、西側から沙流岳へ縦走する場合は、この上滝山から上がるのが一般的であり、今回はそのための偵察を兼ねた山行である。 登山口は、日勝峠日高側6合目付近で(日勝トンネルから約9キロ)、大きく右に屈曲する国道から離れて駐車帯に車を止める。目指す山は中腹から上が暗雲に覆われているものの、微かに青空も見えるし、雲の流れも速そうである。天気は回復傾向にあると判断し出発準備をする。3月から4月並の気温ということもあり、雪崩が一番気になる。心なしかビーコンチェックも真剣になってしまう。単独なので効果的使用はあまり期待できないのだが‥。 雪で埋まるゲートを越え山行はスタートする。先ずは、尾根の取付地点まで1.8キロほどの林道歩きだが、いきなりの下りでシール装着を少し後悔する。沙流川に架かる橋を渡るとようやく緩やかな登りに変る。左手の沢音もこの時期にしては大きく、右手の斜面からは雪が崩れ落ちている。このところの高気温で山も川も春に向けて一気に動き出した感じがする。それともう一つ。シールに雪が付着し高下駄状態になってしまう。想定の範囲内ではあるのだが、やはり苦しい。それでも40分ほどで取付尾根末端に到着する。微かなトレースもあるが、コンパスで方向を確認し、造材道跡を何度も横切りながら尾根の背を忠実に上がっていく。比較的狭い尾根に密集した樹木、困難な下降を予想しつつ、小さなジグを切りながらの登高が続く。幸いなのが雪が硬くスキーが埋まらないことで、手塩岳に比べると雲泥の差である。Co1000付近になると、尾根も僅かだが広くなり樹木も疎となる。加えて、雪質がサラサラ状態に変化してくる。風はあるものの、樹間に溢れる陽射しとも相まって足取りも軽くなる。上方が開けてくると稜線は近い。念のために、GPSで確認しようとそれを覗き込むと、何と電源はOFFになっていた。暖かいにも拘らず「標準モード」では消費電力が大きい。やはり「省エネモード」への設定変更が必要のようだ。稜線まで上がってしまうと進行方向は南東から南西に変る。樹氷の花を咲かせた樹木が太陽光線を反射し煌いている。その美しさに見とれつつ、前方の小高い丘と言った感じの高みを登りきるとそこが東ピークだった。東には1356Pを経て沙流岳へ続く稜線を望むことが出来る。たおやかで厳しさはあまり感じられない。深いラッセルさえなければ2〜3時間でいけると見たがどうだろうか。近いので西の本峰にも足を運んでみる。赤いテープが木に付けられただけで何もない。直ぐに東ピークに引き返しランチタイムとする。風除けの木と暖かい陽射し。考えてみると、ピークで昼食なんて久しぶりである。途中撤退が多いということか‥。 ピーク周辺に視界を妨げる樹木も無く、ゆっくり山座固定でもしたいところだが、東側の沙流岳方向が僅かに望めるだけで、ウエンザル川を挟んで対峙する南側のペンケヌーシ岳は姿を見せてはくれない。天気さえ良ければと思うがこればかりはどうにもならない。 30分ほど休み下降に移る。Co1000付近まで歓声を上げながら(女性みたいで恥ずかしいのですが)滑り降りる。この山でスキーを楽しめるとは思っていなかったので望外の喜びと言えるだろう。しかし、そこから尾根取付点までの下降は予想通り苦しめられた。密集した樹木から逃れるように、尾根の背をはずれ、やや左手の沢寄りにコースをとる。いくらか滑る間隔が戻ってくる。林道まで降りると、あとは沙流川まで往路のトレースを辿るだけ。雪が重くてスキーが滑らないのではと思っていたが、嬉しいことに結構滑るではないか。橋を渡ると登山口まで緩やかな登りが続くが、面倒なのでノンシールで上がりきる。この時ばかりは重い雪に感謝である。 上滝山・沙流岳縦走の偵察を意図した山行だったが、天気さえ安定すれば問題は無いようである。今季中に是非挑戦したい。帰路、日勝トンネル付近まで来ると1445峰や沙流岳が望むことが出来た。この日、ペケレベツ山行もプランにあったのだが、朝は猛烈な吹雪でとても上がれる状況ではなかった。山の天気の見極めの難しさを痛感させられる。 |
■山行年月 |
2006.2.23(木) |
■天気 |
曇/晴 |
■同行者 |
単独 |
■山行形態 |
積雪期登山 |
■コース(往路/帰路) |
日勝峠6合目・北尾根 |
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