■山行年月 |
2019.01.08 |
■天気 |
曇時々晴 |
■同行者 |
単独 |
■山行形態 |
積雪期登山(山スキー) |
■コース:往路/帰路 |
南尾根 |
↑ |
コースタイム | |
国道駐車帯 | 7:55 |
労山熊見山 | 9:30 |
所要時間 | 1:35 |
労山熊見山 | 11:25 |
国道駐車帯 | 12:25 |
所要時間 | 1:05 |
464.労山熊見山(北部日高/1327.8M) | ||
第二候補に転進も望外のゲレンデコンディションを得て滑り三昧に | ||
年が明けてもまとまった降雪がないが、山は多少事情が違うだろうという希望的観測を頼りに北日高・日勝峠に向かう。第一候補は私のお気に入りで少々骨っぽいペケレベツ岳東尾根だが、どう見ても雪は少なく、迷いなく繰り出せる状況ではない。おまけに、登山口にはバリケードのように工事用プレハブが建っており、関係者の車が止められている。登山者の車が止められる雰囲気ではなさそうだ。早々にキャンセルを決め、ダメ元で労山熊見山に向かう。日勝1445峰も選択肢にあったが、北風をまともに受ける北斜面はほとんど期待できないと判断しパスする。被災し撤去されたシェルターを抜けた辺りが労山熊見山の入山口で、意外にも雪はそれなりにあり、スキートレースもある。駐車帯に車を置き、即座にスタートを切る。緩やかな斜面をひたすらトレースを辿る。積雪量も雪質も充分に楽しめそうなレベルで、やはり、樹林に覆われた南向き斜面、風の影響をほとんど受けないようだ。Co1100付近で森林限界を超えると、風が強くなり、吹き溜まりや固雪が現れる。尾根の背はラッセルが深いのでやや沢寄りを上がってゆく。右手の沙流川源頭斜面は灌木やブッシュが煩い。雪で埋まればいい斜面なのだが‥。雪庇に注意しながら主稜線に上がり、ダラダラと150メートルほど行くとピークだ。このピーク、何度来ても西側の展望は得られないのだが、今回は珍しいことに電波塔の立つCo1275が見えるし、その先で北東に方向を変える主稜線もボンヤリと確認できる。西肩のハイマツは風で倒され雪が張り付いている。風はとにかく強いが、好天の部類だろう。出発して90分ほどしか経っておらず、このまま降りたのではあまりにあっけない。足元の北斜面が斜度といい、雪質といい、とても魅力的に映る。灌木類が少し煩くなる辺りまで、高度差100メートルほどを降りてみる。予想通りのパウダーで、北向きながら風の影響をほとんど受けていないのが嬉しい。おそらく、北側の主稜線が防風壁となっているのだろう。ここは登り返して2本滑る。再度、ピークに戻るころには双珠別岳も姿を現す。東斜面の白さが際立っている。南側の日勝ピークは東側の沢寄り斜面こそ白いが、ゲレンデ中心部はまだまだ黒い。堀ゲレンデや沙流岳は白いので何とかなりそうだが、ルートの状態はどうだろうか。頂上で休憩中のボーダーに挨拶し、今度は東面のペケレベツ二の沢川源頭斜面を滑る。高度差100メートルほどを2本楽しんだが、こちらは、斜度は緩いがスロープは長い。もう100メートルは間違いなく滑れるだろう。山スキー初心者にはうってつけのゲレンデだ。ラストは往路を戻るが、雪質もやや重めで、斜度もゆるいので最初は下りラッセルのシーンも。それでも200メートルほど高度を下げると快適斜面に変わり、気持よく樹林帯に突入する。樹間に狙い通りにシュプールを刻む。何とも心地よい瞬間だ。この斜面も、一旦は入山口まで降りてしまうが、荷をデポして森林限界まで上がり、もう一本滑る。結局、車に戻ったのは12時30分近くで、4時間30分ほども山に遊んだことになる。滑った感はたっぷりで、労山熊見山転進は結果的に大正解ということになった。これも、何回登り返してもしっかり機能したシールに拠るところが大きい。「用具類の選択を間違えない」ことや「メンテナンスの必要性」など、当たり前のことを再認識させられた山行だった。 この日は平日だったが、労山熊見山は私を含めて5人の登山者が入っていた。帰路、峠の駐車帯を見るとそこに車はない。時間的には登山者が山に上がっていても不思議ではないのだが‥。やはり、今季の日勝ピークは今のところ楽しめないとみて敬遠されているようだ。「聖地」の賑わいを早く見たいものだ。 |