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コースタイム
林道ゲート 7:40
東面沢入渓 8:25
Co760二股 9:55
 留辺蘂山 11:10
所要時間  3:30
留辺蘂山 11:20
チロロ林道 13:05
林道ゲート 13:45
所要時間  2:25
■山行年月
2020.10.08(木)
■天気
■同行者
単独
■山行形態
沢登り
■コース:往路/復路
千呂露川東面沢
同上
入渓点付近 Co530の滑床
F1 F2
F2落ち口 F3手前小滝
   
 F3 F3落ち口
   
 F4 F4落ち口 
   
 F5 Co790付近
   
山頂直下  山頂
   
樹間に二岐岳  GPSトラック
491.留辺蘂山(北日高/1000.5M)
出来の良いB級映画の様な沢で暑い時期に再訪シャワークライムしたい
9月は家庭内イベントが多くて山に向かう機会に恵まれなかった。そうこうしているうちに山からは初雪の便りが届き、沢シーズンも終わろうとしている。今季はショボい沢行ばかりで、一本くらいは骨っぽいところをやりたいと思っていたが、それも叶わぬまま神無月である。せめて、沢納はしたいということで、北日高の留辺蘂山に向う。この山は、北戸蔦別岳から北西に派生する尾根上にあり、1000メートル強の目立たない山だ。地形図にその名がなければ見向きもされないだろうが、獲得標高も小さくアプローチも良い。しっかりと三角点まである(三等三角点:瑠辺蘂)。水が氷る心配もなく、山行目的にはピッタリの山といえるだろう。
10月からチロロ林道のゲートが施錠されているので(「入林届」を提出すれば車の通行は可能)、ゲート手前に車を止め東面沢出合まで3キロほどを歩く。グラベルと言っても状態はとても良いのでチャリなら最高だろう。「チロロ橋」手前で林道を離れ、右手藪の踏み跡を辿るとルートとなる東面沢に出会う(Co510)。沢は少しゴチャついているが、水量は思いの外多い。可愛らしい滑床に癒されながら15分ほど上がるとCo610二股となる。水量はほぼ同じ。左股は奥に滑滝が連続し、右股はX形に水を落とす6メートルほどの滝(F1)で合流してくる。ここは右股で、滝の右側を直登する。当然ながら水飛沫を浴びてしまい、いきなり後悔することになる。左岸を容易に巻けたのに‥。そのすぐ上で2段8メートル(F2)が待ち受ける。上段には流木が引っかかっている。パッと見は簡単そうだったが、実際に取付いてみると中々手強い。左岸がハング気味で抉れているので、それを利して右側から上段に上がる。そこから左に移動したいのだが、強い水流を横切ることになり、耐えうるだけのホールドがない。濡れるのも嫌なので、一旦降りて、左側から流木まで上がるが、流木も沢床もペロリとして踏ん張りが効かない。直登をあきらめて、右岸を高巻き沢身に戻る。沢は北から西に方向を転じ、Co650で二股となる。左に入ると狭いゴルジュ地形となり、チムニーなどでジワジワ進んでいくと、沢は左に曲がり、そこにも滝がかかっている(F3)。傾斜はそれほどでもなさそうだが、磨かれたような沢床では勝負にならないし、上の方は曲がっているようだ。あっさり引き返し、左岸の岩尾根から高巻く。滝そのものは7~8メートルほどはあったかもしれない。息つく暇もなくCo740付近で微妙な傾斜の滝(F4)が現れ、嫌らしいので左岸を巻く。この沢最大の滝で高さは15メートルほどだろうか。Co760二股は右に入るが門のように3段8メートル(F5)が登場する。ホールドもあり、直登できそうだが、日和って右岸高巻に逃げる。小振りな沢に似合わぬ滝攻撃が終息すると、あとはひたすら沢形を詰めるだけ。Co880付近で水流が消失すると、すぐさま笹薮漕ぎとなる。高度にして100メートルちょい、沢形も消えたので直線的に上がってゆく。少し左かなと思いつつも、ザックに入れてあるGPSを出すのが面倒で、そのまま稜線に出る。やはり、予定より60メートルほど南に上がっていた。期待した鹿道もなく、背丈ほどの笹薮を北進する。カンバが植生に加わると、ようやく藪が薄くなる。一番高そうな場所にアタリをつけて進んでゆくと、笹薮の中に苔の生えた三角点があった。笹も刈られた様子はなく、テープや標識の類も一切ない。これほど人の手が入っていない頂上も珍しい。展望といえば、樹間にチロロ岳や二岐岳が望めるだけで、眺望を楽しむには程遠い状況だ。身体が少し濡れているせいもあるのだろうが、長居したいという山頂ではない。10分ほどで下山を開始する。適当にコンパスを切って降りてゆくと、Co860で沢形に合流する。今回の下降ルートは、上部の藪は明らかに登行ルートより薄いという印象だ。結果論だが、Co900辺りからダイレクトにピークを目指せば少しは楽をできたに違いない。沢登りでは源頭からのルート取りが難しい。早めに尾根に逃げたほうが良い時もあるし、沢形を詰めたほうが良い場合もある。経験から植生の勘を養いルートファインディングのセンスを磨くしかない。遡行時、F4の左岸巻きで落としたポールを回収し、F2では久々に懸垂下降する。右岸のやや高い位置の木に支点をとったため、40メートル弱のロープでギリギリだった。F1を左岸巻きで降りるともう難所はないと思っていたが、濡れ落ち葉という強敵がいた。気を付けていたのだが2度もスリップ、転倒してしまう。最後にきて少し痛い思いをしたが、40分の林道を歩きでクールダウン。14時前には林道ゲートに戻り沢装備を解く。
「出来の良いB級映画を観たような感覚」。今回の沢行の評価を例えていうならこうなるだろう。全く歯が立たないという訳ではなく、微妙な難易度の滝はある種心地良いし、源頭からの藪漕ぎも用意されている。短いルートだが様々な要素が凝縮されいるのだ。暑い時期に再訪して積極的にシャワークライムを楽しみたい、そんな無謀な気持にさせてくれた沢行だった。
今季は11本の沢行となり、本数から言えば近年にない充実ぶりである。いずれも難易度の低い沢ばかりだが、初沢が多く、単独ということもあり、毎回緊張感に包まれていた。ペンケモユーパロ川右沢源頭での彷徨、石狩岳直登沢のゴルジュ突破、ミスルートで遡行した幌加川五ノ沢前半核心部の突破‥。今思い返しても遡行時の必死さが蘇ってくる。経年劣化の中でケガもなくシーズンを終えられるのは幸運という他ない。感謝しつつ、身体を労わり来季に備えたい。