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■山行年月
2021.03.20(土)
■天気
快晴
■同行者
単独
■山行形態
残雪期・山スキー
■コース:往路/復路
トムラウシ温泉・南東尾根
同上
Co960渡渉点 Co1150付近
Co1220付近 下ホロ遠望
   
 Co1330付近 私のトレース
 
十勝連峰① 迫る前トム
   
前トムラウシ山 十勝連峰②
西望1794峰 トムラウシ山
 
シュプール  復路のニペ
   
復路の石狩 GPSトラック
コースタイム
トムラウシ温泉 4:00
渡渉点Co960 6:10
頂上 9:15
所要時間  5:15
頂上 9:40
渡渉点Co960 10:25
トムラウシ温泉 11:55
所要時間  2:15
508.前トムラウシ山(表大雪/1649M)
王冠の山は眩しいほど白くルートの南東尾根は望外のスキーエリアだ
前トムラウシ山は何度も目にしていたが未踏だった。好天予報を信じ、早速、トムラウシ温泉からアタックすることにした。早朝に自宅を出ても充分に間に合う距離だが、何故か私の中では、トムラウシ温泉は奥深く遠い。なので、トムラウシ温泉で前泊する。と言っても車中泊だが‥。早く目が覚めてしまった。二度寝する気分でもなく、準備を整えヘッデンスタートする。ルートはトムラウシ山夏道尾根からカムイサンケナイ川渡渉、前トムラウシ山南東尾根を辿るというもので、冬期間の一般的なそれだ。気温が低いので、雪面がカリカリになっているのでは、と心配したが杞憂に終わりホッとする。林道を横切ると急斜面が始まる。勿論、ラッセルもないので効率よく高度を上げたいところだが、まだ暗くそう簡単ではない。傾斜が緩む頃には辺りが何となく白んでくる(Co850)。樹間右にニペソツとウペペサンケの輪郭が浮かび上がる。平坦な尾根には崩れたトレースもあり、おおむね夏道を辿っているようだ。それを20分ほど拝借する。Co947の手前(Co900)でトレースを離れ、東側斜面をトラバース気味に北上する。私の選択したルートも微妙なアップダウンは避けられず、復路を心配しながら歩を進めるとCo1008の東(Co970)でご来光となる。どうやら、天気予報は当たりそうだ。変わり映えのしない景色がつづくが、次第にハッキリと傾斜が増してくる。Co1010付近で作業道かと見紛うばかりの地形に出くわす。おそらく、夏道(短縮C)だろう。そこを過ぎると尾根は沢に向けて高度を落とし始める。作業道が沢へ向かっているのでそれを利用する。沢の上流奥に白い前トムラウシ山が一瞬姿を現す。カムイサンケナイ川は流れが出ているものの、SBも健在だ。強固なそれを利して左岸に移り(Co960)、南東尾根に取付く。尾根の背まではやや傾斜がきついので、25分ほどかけてゆっくり斜上する。尾根上は広く傾斜も落ち着き、樹間前方には前トムラウシ山が見えてくる。針葉樹を主体とした混交林だが、その密度は疎らな部類だ。Co1100を越えると尾根幅は狭くなり、ジワジワと傾斜が増してくる。植生も少し途切れ、目の前にはいい感じの斜面が広がる。背後にはニペソツ山からウペペサンケ山のラインがスッキリ姿を現す。少し遅れて、石狩連峰が左に登場だ。雪面に刻まれたウサギのトレースを追うように高度を稼ぐ。Co1300辺りまで上がると夏道尾根も左足元となり、その奥には端正な下ホロカメットク山が遠望出来るようになる。まるで、ランドマークのような山で遠目にも美しい。この辺り、尾根の背を離れ少し西寄にルートをとる。地形図Co1413の北側にダイレクトに上がる。前トムラウシ山を中央に、左には十勝連峰、右にはトムラウシ山が並ぶ。平坦な地形を詰め、ゲートのような疎林を抜ける。あくまで白い前トムラウシ山の東面の基部に立つ。標高差200メートルの急登。大雑把にルート取りをイメージしながらスキーアイゼンを装着する。雪質は表面が僅かに緩んでいるが、板が沈み込むほどではない。僅かな灌木を頼りに南寄りに上がってゆく。雪崩の心配はないが、滑落リスクなどを考えての選択だ。Co1600まで上がると傾斜は緩やかとなるが、そこから上はハイマツが枝先を出している。面倒なので、頂上までスキーで押し通す。前週のハッタオマナイ岳に引き続いての快晴・無風のピークだ。言葉を失うほどの大眺望が広がる。カムイサンケナイ川源頭域の山並みが視界に加わり、右には首座トムラウシ山が南東面を露わにする。南奥の日高山脈は如何にもゴチャついて見え、北東奥の武利・武華はポツンと寂しそうだ。逆光で黒ずむ東大雪に反し、十勝連峰は白さが際立つ。何処までも続く白い斜面を眺めていると距離感がマヒしてしまう。トムラウシ山など容易に上がれそうな気分になってくる。時間はまだ9時過ぎ、私に強靭な体力と精神力があれば足を延ばしたかもしれない。
下りはCo1600からスキーを履く。雪面は固いので板が刺さることはないが、転倒などしようものなら簡単に止まりそうにない。スピードを押さえ、急斜面をゆっくりと滑り降りる。基部からは適度な傾斜がつづく。樹木も疎らなので行き場を失うシーンはなく、Co1000付近まで快適な滑りとなる。標高差にして600メートル、スロープ長は3キロ近くになるスキー尾根とでも言えようか。45分で渡渉点となり、右岸でシールを付け60メートルほどを登り返す。夏尾根に乗るとシールを外し滑走開始だ。だが、日向では雪温が上がりベタつき、日影では逆に板が良く滑る。このギャップに身体が中々対応できない。アクセルとブレーキを交互に踏んでいるようなもので、この時期はこんなものだと諦めるしかない。板が団子にならないだけましだ。微妙な登り返しもノーシールで突破し、Co1010~Co850を登りの65パーセントほどの時間でクリアすることが出来た。ラストの斜面は傾斜もあり、樹木も比較的混んでいるの斜滑降や横滑りで高度を落とし12時前には下山を完了する。少し大袈裟かもしれないが、温泉の湯気を見て無事に戻ったことを実感する。出発時、駐車場には3台しか車がなかったが、それが9台に増えていた。林道で見たスノーシューのトレースはおそらく2~3人。残りはトムラウシ組だろうか。いやいや、西には三股山もある。勝手に想像を膨らませる。何しろ、連休初日なのだから、楽しみ方イロイロだ。
前トムラウシ山は眺望の山でありスキーの山だった。ルート上に危険な箇所もなく、厳冬期であっても基本的に日帰り可能な山だ。但し、スキーの優位性発揮が前提となる。なお、ルートについて、夏道をそのまま進み、短縮コース分岐あたりからカムイサンケナイ川に降りるというのもある。地形を把握しやすい反面、起伏が大きくなるのでそれほどのメリットはないのではないだろうか。