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アタック後BC Co1304付近
Co1430付近 Co1450付近
   
 ペンケヌシ登場 1696基部
 
1696への急登 辿りし尾根筋
   
右に夕張山地 奥に芽室岳
日高北部主脈 迫る頂上
 
ペンケ南峰  頂上風景
   
大きいチロロ  ピパイロ・戸蔦
   
伏美・札内 十勝・表大雪
   
東大雪 GPSトラック
コースタイム1日目
奥沙流林道G 10:05
上滝山BC 14:00
所要時間  3:55
■山行年月・天気
21.03.26(金)曇
21.03.27(土)快晴
■同行者
単独
■山行形態
残雪期・山スキー
■コース:往路/復路
上滝山・北東尾根
同上
コースタイム2日目
上滝山BC 3:50
尾根取付 5:05
Co1497JP 7:25
頂上  9:00
所要時間  5:10
頂上 9:20
Co1497JP 10:05
尾根取付  11:00
上滝山BC 13:30
14:40
奥沙流林道G 17:00
所要時間  7:40
(70)
509.ペンケヌーシ岳(日高北部/1749.9M)
上滝山を乗越し北東尾根から大展望が広がるピークに初登頂する
【1日目 奥沙流林道G(日勝峠日高側六合目P)→上滝山BC】
このところ未踏シリーズが続くが、今季6座目のそれはペンケヌーシ岳だ。この山、日高北部のやや奥まった所に位置しており、どの方向から挑むにしてもアプローチは良くない。冬季登山に関するのネット上での記録も数えるほどで、日勝峠から沙流岳を経て北東尾根を辿るか、長いパンケヌーシ林道を詰めて南尾根に上がる事例しかない。どちらも一長一短ありで気が進まず、第三のルート「上滝山乗越→北東尾根」を山中一泊でプランニングする。
登山口は日勝峠日高側六合目付近の奥沙流林道ゲート。側の駐車エリアに車を止め10時過ぎにスタートする。初日はBCとなる上滝山までなので気分的には楽だ。1年ぶりの重装備がズシリと肩に堪える。1月偵察行時のSBは健在で難なく対岸へ。ショートカットして林道に出てビックリ。除雪が入っているではないか。ヘアピン(Co680)のところで連絡路と繋がっているようだ。これは想定外で、やむなく尾根取付までシートラする。樹木の混んだ急尾根を登る。板は少し沈む程度。ラッセルと言うほどでもないが雪の緩みは早い気がする。天気は予報通り曇でCo1200付近からはガスに包まれる。翌日晴れればいいぐらいの気持ちなので気にも留めず淡々と上がる。稜線に出ると何処でテントを張っても良さそうだが、東側から回り込んで上滝山ピーク直下の平坦地、カンバの老木側にBCを設営する。作業が一段落する頃には周囲のガスも切れて時折薄日もさすが、南のペンケヌーシ岳と言えば、1400辺りから上に濃いガスが停滞したままだ。それでも、夕食を終えシュラフに潜り込むころには嬉しい月夜に(月齢12.7)。高まる期待に胸膨らませ眠りにつく。
【2日目 上滝山BC→ペンケヌーシ岳→上滝山BC→奥沙流林道G】

3時前に起床、月が煌煌と輝いている。朝食に切り餅3個入りのお汁粉を食しロングアッタクに備える。予備日もあるので、山中2泊でもいいのだが、出来れば今日中にアタックを終え下山したい。山行時間は順調に推移しても12時間を超える。早立ち必須だが、運良く月夜で周囲がそれなりに見渡せるので4時前にスタートを切る。先ずは、ウエンザル川沿いの林道まで高度差500メートルの下降だ。雪は固くプルークボーゲンで1時間ほどで林道に出る。かなり明るくなり、あたりは穏かな河川風景が広がる。尾根取付までは、2箇所の橋が渡れるか否かだったが無事通過。念のためナイロン袋は用意してきたが‥。Co870で北東尾根に取付く。Co1122まで平均的な傾斜が続く。針葉樹を主体とした植生なので、密度も濃くはない。眩しいほどの陽射しに迎えられながらCo1122に上がる。ここからは総じてたおやかな尾根形状で起伏を伴いながら高度を上げてゆく。Co1350を過ぎるとやや斜面が急となる。頭上には立派な雪庇が張り出し、その間隙をついて尾根に乗る。そこからは少しだけ細くなるが眺望は一変する。初めに、東側に主稜・幌内分岐からの支稜が展開する。ボリュームも豊かで奥の幌内岳が頭一つ抜け出ている。Co1497まで上がると背後に十勝連峰から東大雪までの山並みが露わになる。少しCo1500側によると、白く雄大なCo1696と右奥のペンケヌーシ岳が視界に飛び込んでくる。テンションの高まりを感じながら一旦高度を落としCo1500まで登り返す。ここでスキーアイゼンを装着し、Co1696の白い斜面を上がってゆく。Co1497からは壁のように見えた標高差200メートル弱の登り、左右背後の眺望に力を得て45分で登り切る。振り返ると、辿りし尾根筋が白い帯となって続いている。Co1696をショートカットし、ダイレクトにペンケヌーシ岳の頂上を目指す。強風と雪になぎ倒されたハイマツを上を直線的にルートをとる。鞍部から80メートルほど登り返しBCから5時間10分で待望のピークに立つ。スキーを脱ぎながら、「遂に辿りついた」という思いを実感する。支柱だけが残された山頂標識には立派なエビの尻尾が。しかし、天気は快晴無風のこれ以上ないという穏かなもの。ハッタオマナイ以降3座連続の幸運だ。新たに、西側の眺望が開け、北日高の主脈もこれに加わる。露出した三角点(二等:弁華主)にメットを被せて証拠写真を撮る。眼前に広がる大パノラマ。羊蹄山辺りまで遠望できるのだから、障害物さえなければその範囲内の山は見えているはずだ。日高北部では、ピパイロから戸蔦別間のラインはシャープだし、芽室岳やチロロ岳の大きさにも気づく。険しさでは二岐岳や春別岳、1347峰(林業界の双珠別岳)だろう。夕張山地は中央の1415峰を挟んで左右対称に見えてくるから面白い。ランドマークの下ホロカメットクだが、このアングルでは連峰に吸収されている。トムラウシからの表大雪は大きな山塊にしか見えないが、東大雪は個性的だ。長大なウペペと大槍ニペが双璧を形成する。何度も目にしてきた景観のはずだがインパクトは大きい。どんなに言葉を紡いでみても無意味だと知りつつもつい書いてしまう。大自然の力のなせる業ということなのかもしれない。いずれにせよ、伏美岳を超える大展望台だ。ほぼタイムプラン通りに行動出来てはいるが、タイトな状況に変化はない。20分でピークを後にする。Co1696でシールを外しいよいよ滑降スタート。と言ってもそんなに格好の良い滑りはできない。ゆっくりとターンしながらCo1500まで降りる。雪はやや緩んで来ているが滑りにストレスはない。ここからCo1497までのギャップをシールなしで突破すると、Co1122までのスキー向きの緩斜面を楽しむ。尾根取付まで1時間40分、スキーのアドバンテージを少しだけ発揮できたと思う。上滝山BCまでの高度差500メートルの登りを2時間強でクリア。我ながら執念の登行だった。遅いランチを摂りテントを撤収する。底が水浸しだが、20年前に購入した年代物(アライテント エアライズ2)。痛みもせず使い勝手も悪くない。愛着も感じており、当分は使い続けるだろう。登頂達成後とはいえ重いものは重い。グサグサ、カリカリの雪に苦労しながら急な尾根を下る。林道に出てからも、いつもならお気楽林道滑走で戻れるのにそれが出来ない。シートラも疲れるので、道路と斜面の間の狭い雪面を滑り降りる。結局、下降に2時間20分を要し、疲労困憊状態で車に辿りつく。
山中一泊、総行動時間15時間35分でペンケヌーシ岳に登ることが出来た。オリジナルとまでは言わないが、自分の選択したルートを計画したコースタイムで踏破出来た。加えて、望外の大眺望に満足度は120パーセントの山行になった。山中一泊の場合、BCをどこにするかがポイントとなる。重装備で長時間歩かなくても済むギリギリの場所として上滝山を選んだ。2日目の行動時間が長くなるが、アタック装備なので対応可能と判断した。トータルとして妥当なプランだったし、効率的なそれでもあったと思う。ルートの北東尾根そのものは、難しいところもなく、山頂までスキーの登行、下降に問題はない。ただ、微妙なアップダウンが何箇所もあるので、どちらかと言うと体力勝負、忍耐のルートだ。今次山行、唯一の誤算は林道に除雪が入っていたことで、それがなければ完璧にプラン通りのコースタイムとなったはずだ。